ある聖夜の非日常

 

 これは未だ、宗司が紅魔館に来る前のお話。

 

「ふう・・・・・・」

 

「お疲れ様です、パチュリー様。はい、お水です」

 

「有り難う、小悪魔。・・・・・・はぁ」

 

「今日のクリスマスパーティーは凄かったですね!」

 

「本当。レミィは調子に乗って『ツェペシュの呪い』撃ち始めるし」

 

「対抗した妹様が『スターボウブレイク』」

 

「しまいには当てられた妹紅が『インペリシャブルシューティング』よ。さんざんだった」

 

「良く霊夢さんは黙っていましたね」

 

「べろべろに酔っぱらってケタケタ笑ってただけよ」

 

「・・・・・・成る程」

 

「そう言えば、小悪魔はイスクから何かもらった?」

 

「はい、クリスマスプレゼントだって、根付けを貰いました」

 

「ちょっと見せて」

 

「はい、これです」

 

「これは・・・・・・豚?」

 

「猫だそうです」

 

「案外不器用なのね」

 

「あはは・・・・・・。パチュリー様は何を貰ったんですか?」

 

「これ」

 

「わぁ・・・・・・。押し花の栞ですね」

 

「市場で売っていたらしいわ。作ってみたけどだめだったって」

 

「じゃあ私の根付けは自信作だったんですね」

 

「ふふ・・・・・・。でしょうね」

 

「お嬢様はおっきい熊のぬいぐるみを貰ってましたよ!」

 

「気合いの入り方が違う・・・・・・」

 

「まぁ、あの二人は特別ですから」

 

「羨ましい限り。あやかりたいものね」

 

「珍しいですね。パチュリー様がそんなこと言うなんて」

 

「たまにはいいでしょう? クリスマスなんだし」

 

「どんな人が良いんですか?」

 

「そうね・・・・・・。私が望む本を持ってきてくれる人、かな。」

 

「サンタさんですね」

 

「・・・・・・そうとも言うけど」

 

「私は一緒に仕事をしてくれて、仲良くしてくれる人が良いです」

 

「ごめんなさい、負担かけていた?」

 

「そんなことないですよー。お役にたててこその(しもべ)です

 

「そう。でも良いわね、そんな人」

 

「それで、私の事を『こあ』って呼んでくれて〜」

 

「私では不足?」

 

「それをやっちゃうと(しもべ)で居られなくなっちゃいます

 

「・・・・・・だったわね」

 

「・・・・・・パチュリー様。もし私たちの言った事に当てはまる人が一人いたとしたら?」

 

「うん?」

 

「もしいたら・・・・・・取り合いになっちゃいますねー」

 

「それはそれで面白いかもね」

 

「まけませんよー?」

 

「もしもの話でしょう?」

 

「だからです」

 

「なら、私も離さないわ。はんぶんこはできないもの」

 

「ライバル、ですね!」

 

「ふふ・・・・・・」

 

「あはは・・・・・・。あ! そう言えば忘れていました」

 

「何?」

 

「メリークリスマスです、パチュリー様」

 

「メリークリスマス、小悪魔」

 

                                                                  

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